実践政策学
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ムスリムに対する脅威認知への統合脅威理論の適用可能性
日韓における中国人、日本人/韓国人、外国人に対する脅威との比較を通じて
向井 智哉松木 祐馬金 信遇木村 真利子
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2020 年 6 巻 2 号 p. 159-165

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抄録
近年日本を訪れたり日本に居住するムスリムの数は増加し続けている。それに対して、日本人がムスリムに対して持つイメージや態度は良好とはいえない。これまでの研究では、ムスリムに対する受容的態度やイメージにはムスリムが日本や地域社会にとってどの程度脅威になっているかという脅威認知が強い影響を及ぼすことが示されてきた。しかし、先行研究では脅威認知の構造は十分に明らかにされていない。そこで本研究では、ムスリムに対する脅威認知が日韓でどのような構造をとるかを、脅威認知を現実的脅威認知および象徴的脅威認知に区別して理論に取り込んだ統合脅威理論の観点から検討することを目的とする。また、この目的に際し、ムスリムに対する脅威認知がどのような特徴を有するかを検討するため、比較対象として中国人、日本人/韓国人、外国人に対する脅威認知も併せて検討した。409名の日本人および417名の韓国人から得られたデータを探索的因子分析によって検討したところ、脅威認知は統合脅威理論が想定するようには分かれないこと、脅威認知の構造はどの集団を評価対象とするかに応じて一定程度異なることが示された。結論として、脅威認知の構造は日韓においては統合脅威理論が想定するものとは異なるものであり、日韓の文脈にあったさらなる検討が必要であることが示唆された。
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