実践政策学
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農地のガバナンスをめぐる合意形成のプロセスデザインの考察
中山間地域における「人・農地プラン」の展開を手がかりに
豊田 光世高島 徹北 愛子中川 克典
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2020 年 6 巻 2 号 p. 255-266

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抄録
2012年にわが国で開始した人・農地プラン策定の取り組みは、地域の農業を担う中心的な経営体に農地を集積し、効率的・安定的な農業を推進することで農業の競争力強化を図る重要施策である。プラン策定の事例が多く報告されているものの、全国的に農地集積が十分に進んでいるとは言えないことから、農林水産省は「人・農地プランの実質化について」という通知を出し、プランの評価と再検討を求めた。そのなかで強調されているのが、地域での話し合いにもとづきプランを描くこと、すなわち合意形成のプロセスを組み込むことの重要性である。話し合いを通して地域の農業の見通しを立て、将来へとつながるプランを描くことが不可欠だとされている。しかしながら、農地の未来について話し合うことは、必ずしも容易ではない。どのように話し合いを進めていくべきか、すなわち「合意形成のプロセスデザイン」という観点からの考察が必要である。本稿では、人・農地プランをめぐって指摘されている問題点について、合意形成を軸に捉え直す。著者が新潟県佐渡市で進めた「里山未来会議」の事例をもとに、話し合いの障壁となる課題を抽出するとともに、課題を超えていくための視座を提示する。特に担い手の獲得が困難になっている中山間地域では、農地集積という目的に絞って人・農地プランの話し合いを進めていくことは難しい。話し合いを農村の未来を描くプロセスとして捉え、農家だけでなく非農家も参加できる話し合いの場を段階的にデザインしていくことが重要である。
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