小児リウマチ
Online ISSN : 2434-608X
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混合性結合組織病から全身性エリテマトーデス への移行について  一6年以上の経過で移行したと考えられた自験例を含めて一
佐伯 敏亮野間 剛
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2009 年 2 巻 1 号 p. 29-33

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抄録
膠原病は,疾患,病型によって予後が異なるため,ある疾患が他の疾患に移行する場合にも適 切に診断を下す必要がある.しかし,移行までの期間や発現する自己抗体の評価の仕方などには検 討課題が残されている.混合性結合組織病(MCTD)では,発症時に診断がなされた後,数カ月から数 年の経過で全身性エリテマトーデス(SLE)の診断基準を満たす症例がみられる場合がある. MCTDは抗U1-RNP抗体,SLEは抗Sm抗体などを疾患標識抗体としている.抗U1-RNP抗体と抗Sm 抗体は,エピトープが異なるが,対応抗原がともにU1-small nuclear ribonucleoprotein(U1-snRNP)で ある.これらの自己抗体と病態形成との関連は明らかではないが,MCTDからSLEへの移行例では, 抗Sm抗体の陽転がみられることから,何らかの素因を背景に,感染などを誘因として新たな抗体が 産生されることが推察される.疾患移行に関して,素因,誘因,病態解明が待たれる.
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© 2009 一般社団法人 日本小児リウマチ学会
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