霊長類研究 Supplement
第21回日本霊長類学会大会
セッションID: R-04
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ポスター発表
カニクイザルにおけるマイクロサテライトマーカーの整備
*菊池 俊彦寺尾 恵治
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抄録
マイクロサテライトは広く高等生物のゲノムに存在する2∼5塩基の単純繰り返し配列であり、その反復回数は個体ごとに大きな変異に富み、多型性を持つ。そのため連鎖解析、家系分析などに大変有力な道具であり、ヒトではおよそ3万個のマーカーが設定され、疾患遺伝子のマッピングなどに利用されている。また、カニクイザルはヒトの疾患モデルとしての開発が進められている実験用霊長類であり、筑波霊長類センターにおいても繁殖・研究が進められている。しかし、カニクイザルでのマイクロサテライトの知見はほとんど得られておらず、その整備が求められている。本研究はカニクイザルで家系分析および連鎖解析に用い得るマイクロサテライトマーカーを設定し、カニクイザルの医学実験用動物としてのリソースの価値を高めようとするものである。
 家系分析、及び連鎖解析にマイクロサテライトを用いるためには、多型に富むマーカーを正確に増幅することができるプライマーを設定する事が重要である。そこでヒト及びアカゲザルで増幅が確認されたプライマーを、カニクイザルのゲノムDNAを鋳型にしてPCRを行った。127のプライマーセットのうち90で増幅が確認でき、これらのマーカーを血縁関係の無いサルで多型の分布を比較した結果、少なくとも50のマイクロサテライトマーカーは連鎖解析に用いるのに十分な多型性を持っていた。これらの実験は予備実験的なものであり、作製したマーカーは家系分析、及び連鎖解析による病原遺伝子の特定に利用することが期待される。
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© 2005 日本霊長類学会
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