霊長類研究 Supplement
第22回日本霊長類学会大会
セッションID: B-22
会議情報
口頭発表
和歌山タイワンザル(特定外来生物)の現状報告
*森光 由樹白井 啓吉田 敦久清野 紘典和 秀雄鳥居 春己川本 芳大沢 秀行室山 泰之和歌山タイワンザルワーキンググループ
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抄録
1954年に和歌山市大池遊園に設置されたていた動物園が閉園する際に飼育していたタイワンザル15-16頭を周辺の丘陵地に放獣し野生化した。野生化してから約45年経過した1999年の調査では、約200頭まで増加を確認。2001年調査では250頭を数えるに至った。1998年4月、和歌山県中津村(現日高川町)にてニホンザルとタイワンザルとの交雑個体が捕獲された。和歌山市大池地区から分散したタイワンザルと他地域に生息しているニホンザルとの交雑化が危惧されている。
(目的) タイワンザルおよび交雑個体の行動圏および頭数をモニタリングして捕獲との関係を調査した。
(方法) ラジオテレメトリー法と直接観察法により群れの行動圏と頭数のカウントを実施した。また、捕獲個体の分析を実施した。
(結果と考察) 大池地域で2002年から2006年3月までの4カ年で計283頭が捕獲除去された。調査開始1999年に確認できた群れは孟子群と沖野々群であったが、2002年には孟子群が分裂し2群に、2003年には沖野々群が分裂し2群となり計4群となった。2005年のカウント調査では孟子1群16頭、孟子2群4-9頭、沖野々1群2頭、沖野々2群27頭、オスグループ約10頭、合計約50-65頭と予想された。生息頭数の減少に伴い、徐々に捕獲が難しくなってきている。完全排除にむけて今後どのように対応するか新たな戦略が求められている。
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© 2006 日本霊長類学会
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