霊長類研究 Supplement
第34回日本霊長類学会大会
セッションID: P43
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ポスター発表
アカテタマリン胸部最長筋および腸肋筋の筋束構成
*小島 龍平
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抄録

旧世界ザルや類人猿,ヒトと系統的に大きく離れた新世界ザルにおける形態,運動,生態の分化,多様性について固有背筋の機能形態の面から考察するてがかりを得るための予備的な観察として,アカテタマリンSaguinus midasの胸最長筋および胸腸肋筋の筋束構成を検索した。標本はホルマリン固定され保存されていた体重460gの雄1頭を用いた。先端の鋭利な精密ピンセットを用いて起始側および停止側より単一の筋束へと分離しながら,各筋束の起始,停止,および他の筋束との位置関係を記載した。必要に応じて双眼ルーペおよび実体顕微鏡を併用した。胸最長筋の外側停止筋束はC3の横突起以下の頚椎横突起および第1肋骨以下の各肋骨の横突起近くの基部に停止していた。これらの筋束はT10の胸椎棘突起以下の棘突起より起こる起始腱膜を介して起こっていた。胸腸肋筋は第1肋骨以下の全肋骨に停止し,また第5肋骨から第11肋骨までの各肋骨から起こっていた。下位の肋骨へ停止する筋束は腰仙椎の棘突起や腸骨稜から起こる最長筋と棘筋の共通の起始腱膜から起こっていた。ある高さから起こる筋束は複数の高さに停止し,ある高さに停止する筋束は複数の高さから起こっていた。腱膜から起こる筋束を除いた腸肋筋を構成する筋束の数は16であった。また,各筋束が走行途中に越える椎間関節の数は平均4.8であった。これらの所見をニホンザルについての自験例,および各種霊長類の報告と比較しながら,機能形態学的に考察する。

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