抄録
国立環境研究所の「熱中症患者情報速報平成23年度報告書」によると,2011年に東京で熱中症の患者数は2,712人であった。熱中症によって死亡するケースもあり,熱中症の予防は非常に重要である。そこで,熱中症の予防のためのシステムを提案する。スマートフォンは,常に携帯して容易に本システムに組み込むことができるため,我々は,スマートフォンを使用することに決定した。スマートフォンは,近年急速に普及しているので,このシステムを容易に普及させることができる。本研究では,温度,湿度,気圧,加速度を外部のセンサを用いて計測する。 しかしながら,将来的には,スマートフォンに温湿度,気圧,加速度を測定する機能がつくので本システムをスマートフォンだけで使用することができると仮定する。 以前の研究では,温湿度と気圧から熱中症の危険度を推定していたが,本研究では,加速度センサを加えることで運動量を測定し,個人に適応した危険度を推定することができる。