建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
ISSN-L : 1884-8311
除排雪事業における住民満足度と行政情報提供の効果に関する研究
高野 伸栄辻 明希森吉 昭博
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キーワード: 除排雪, CS調査, 情報提供
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2000 年 8 巻 p. 45-52

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抄録

積雪地においては、雪によって及ぼされる諸障害が市民生活にとって大きな問題である。生活水準の向上と生活様式が変容する中で、冬季でも、さらなる快適性や利便性が求められるようになり、近年においても、除排雪事業に関して寄せられる市民要望は依然として、極めて多い。一方、都市の拡大とともに、除排雪に係わる費用は年々増加しており、高齢化の急速な進行や財政面の逼迫などの状況下、雪対策にかけられる費用が限界に近づいている。このような状況下、行政側も除排雪事業の政策目標を定めるため、各種の調査・検討を行っているものの、未だ方向性を見いだせない。本研究は、この問題を市民の合意形成、パブリックインバルブメントという観点に加え、行政情報の提供の意味とその効果という観点から分析を行うものである。そのため、札幌市民を対象にCS調査 (顧客満足度調査) を実施し、除排雪に関する事業について、問題意識と改善度の関係を含めた詳細な分析を行った。その結果、除排雪事業に関する満足度の状況とともに、情報提供が満足度等に与える影響を明らかにすることができた。

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