環境システム研究論文集
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ディスポーザー導入により下水道システムに移行する厨芥に関する考察
吉田 綾子山縣 弘樹吉田 敏章鶴巻 峰夫森田 弘昭
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2006 年 34 巻 p. 433-441

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抄録

本研究では, ディスポーザー設置地区のごみ集積場におけるごみ調査及びディスポーザー使用者の意識調査を実施し, ディスポーザーの導入によりごみ処理システムから下水道システムに移行する厨芥の量及び組成の解析を行った.得られた結果を以下に示す.
1) ディスポーザーを導入した場合でもごみ集積場に厨芥が100g/人・日程度残存し, 厨芥移行率は100%とならない.
2) ディスポーザー導入地区でも, 日常的にディスポーザーを使用しない世帯が1割, 厨芥を全量ディスポーザーで処理しない世帯が3割程度存在する.
3) 厨芥を分別収集しても, 分別しきれない厨芥が発生する.
4) ディスポーザー設置地区と未設置地区では, 厨芥類のみを分別収集したごみ組成に相違はなかった. しかし, 可燃ごみに混入した厨芥やディスポーザーに投入される厨芥の組成については, 今後の課題といえる.

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