抄録
単結晶ゲルマニウム(Ge)は,優れた赤外線光学材料である.1.8-23ミクロン領域に透過波長帯があり,2-14ミクロンの範囲で屈折率が4.0と非常に高い特性を有するため,サーマルイメージングシステムや天体観測などの暗視野集光デバイスのレンズ基板材料として多用されている.次世代の赤外線デバイスには,さらなる集積化と小型化が要求され,非球面レンズよりさらなる集積化が可能なフレネルレンズが期待されている.そこで,本研究では,ダイヤモンドバイトを用いた超精密切削技術により単結晶Ge製フレネルレンズの高精度加工を目指している.本報では,単結晶Ge基板に異なる形状の微細溝を形成させるときの切削現象およびフレネルレンズの加工精度などを報告する.