作業療法の実践と科学
Online ISSN : 2433-8451
Print ISSN : 2434-5806
がんの作業療法における病期別目標とアプローチに関する調査
池知 良昭 三木 恵美
著者情報
キーワード: がん, 作業療法, 病期別
ジャーナル フリー

2023 年 5 巻 2 号 p. 31-35

詳細
抄録
本研究の目的は,がん患者の作業療法の病期別介入指針を明らかにすることである. 方法は,日本作業療法士協会事例報告システムに登録された67例を対象に予防~終末期に おける作業療法目標とアプローチを分析した.結果,自宅復帰,ADL能力の維持・改善 を全病期の目標に認めた.急性期,終末期の目標は患者の心理的苦痛の緩和が多く,創作活動を実施していた.維持期,終末期では家族や他職種への助言・指導が多かった.作業療法士の病期別介入指針として,患者の心理的ストレスが強い時期は,創作活動の導入により患者の心身の安寧を図り,維持期以降,支援者による補完によって作業の達成を図っ ていることが推測された.
著者関連情報
© 2023 公益社団法人北海道作業療法士会
前の記事 次の記事
feedback
Top