作業療法の実践と科学
Online ISSN : 2433-8451
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パーキンソン病患者の歩行リズムと主要な運動症状との関連
佐藤 飛友悟 大柳 俊夫金谷 匡紘仙石 泰仁
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2024 年 6 巻 4 号 p. 128-136

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抄録
パーキンソン病(Parkinson’s disease:PD)患者は歩行リズムが不安定となり転倒リスクが高い.本研究ではPD 患者の歩行リズムの不安定さに関連する要因を明らかにすることを目的に,予備的実験としてPD 特有の運動症状を評価するMDS-UPDRS Part Ⅲとの関連について検討した.分析の結果,PD 患者の歩行リズムとMDS-UPDRS Part Ⅲの総得点,およびサブカテゴリ―の主に静的・動的な姿勢制御能力を評価する「軸症状」の間で高い相関が認められた.この結果より,PD 患者の歩行リズムの不安定さはPD 特有の運動症状と関連があり,特に姿勢制御能力の低下が強く影響することが示唆された.
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© 2024 公益社団法人北海道作業療法士会
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