理学療法 - 臨床・研究・教育
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研究と報告
2種類の椅子からの立ち上がりテストと等速性膝伸展筋力との関係
大村 沙弥花廣瀬 圭子拔井 周子戸坂 心田口 孝行
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キーワード: CS-30, SS-5, 等速性膝伸展筋力
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2011 年 18 巻 1 号 p. 67-70

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抄録
30秒椅子立ち上がりテスト(以下CS-30)や5回椅子立ち上がりテスト(以下SS-5)は,地域における高齢者の健康増進事業などにおいて高齢者の下肢筋力の指標として用いられている。本研究では,CS-30・SS-5と等速性膝伸展運動を行わせた際の最大筋力と筋持久力との関係から,CS-30・SS-5は最大筋力と筋持久力のいずれを示す指標なのか明らかにすることを目的とした。健常女子大学生を対象にCS-30,SS-5,等速性膝伸展筋力(最大筋力・筋持久力)を測定し,Pearsonの相関係数を求めた。その結果,CS-30とSS-5の間に有意な相関関係が認められた(r=-0.845,p<0.05)。CS-30・SS-5それぞれとピークトルク(60 deg/sで5回反復,180 deg/sで5回反復)・総仕事量(60 deg/sで30秒間反復)との間に有意な相関は認められず,CS-30・SS-5と総仕事量(180 deg/sで30秒間反復)の間には有意な相関関係が認められた(CS-30:r=0.739,p<0.05 SS-5:r=-0.805,p<0.05)。CS-30・SS-5ともに,総仕事量としての筋持久力の指標となることが示された。
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© 2011 社団法人 埼玉県理学療法士会
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