関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第31回関東甲信越ブロック理学療法士学会
セッションID: 291
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認知運動療法評価表を使ってみた新人理学療法士の視野の広がり
時松 亮平風間 俊幸小林 由佳
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キーワード: 認知運動療法, 意識, 運動
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抄録
【目的】
今回、当院回復期チームの中で、認知運動療法をテーマにした学習を23年度4月より行ってきた。従来の理学療法評価を学んできた1年目の理学療法士が認知運動療法で使用される評価表を一症例に対して使用した。その過程で、運動課題に対する症例の意識を考察する経験をし、介入する際により幅広い視点を持つ事ができた。経験年数の少ない理学療法士がより幅広い視点から介入していく際に今回のような方法も有効的ではないかと考えたため報告する。
【方法】
一症例に対して、当院作成の認知運動療法評価表から一部抜粋し、本症例の歩行に対する運動意識を評価。内容はどのように言語を使うか、どのように認識するか、どのように注意を使うか、意識と志向性という4項目である。これらの評価から仮説を立て介入していく中で症例の運動課題への意識に対する学習を進めた。
【結果】
以上の介入を通してセラピストは以前と比較して、外面的な観察だけでなく症例の意識という項目も加味した評価を行い、症例像をとらえることが出来た。そのことからより幅広い視点から仮説を立て介入を行うことが出来るようになった。
【考察】
学校教育で学んできた基本的な理学療法評価と比較して認知運動療法の評価では症例の運動に対する意識をより深く考察していくような項目が多く存在していた。このような違いが今回の経験につながったのではないかと考えた。
【まとめ】
今回のような学習方法を行うことによって、経験年数の少ない理学療法士が患者様の運動への意識への考察を深めようとする際に一つの手段として使うことが出来るのではないかと感じた。
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© 2012 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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