政府が調査し公開する確率論的地震予測や震度分布予測などの地震ハザード情報は,減災施策のために有益な情報であり,建築物の耐震設計基準や地震保険の料率計算などに反映されてきた。多くの地方公共団体は地震防災を意識している。地震ハザード情報をまちづくりにおける規制や建築設計強度の割増しという形で活用している事例はまだ少数である。これは,地震ハザード情報の信頼性だけでなく,現行制度にも課題があるものと考えられる。大震災による被害を目の当たりにした今,国や地方公共団体が国民の生命を守る観点で防災まちづくりの議論を深めていくことが望まれる。