日本信頼性学会誌 信頼性
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連続型k-out-of-n:Fシステムの最適配置問題へのSAの適用(信頼性モデリングと最適化)
新行内 康慈
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2013 年 35 巻 1 号 p. 37-43

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抄録
直線状に配置されたn個のコンポーネントにより構成され,k個以上の連続するコンポーネントが故障したときにシステム全体が故障となるシステムを線形連続型k-out-of-n:Fシステムといい,その両端のコンポーネントをつなげて円形にしたシステムを円形連続型k-out-of-n:Fシステムという.これらふたつのシステムを総称して連続型k-out-of-n:Fシステムという.このようなシステムに関する主要な問題のひとつに最適配置問題,すなわちシステム信頼度が最大となるコンポーネントの配置を求める問題がある.その最適解はすべてのコンポーネント配置についてシステム信頼度を計算することにより求めることができるが,コンポーネント数が多くなると膨大な計算量が必要となり,解を得ることが困難となる.分枝限定法等を利用して効率的に最適解を求めるアルゴリズムも提案されているが,あまり大規模なシステムには適用できない.このため,近年の研究は近似解法の提案に関するものが多い.筆者らはシミュレーテッドアニーリングを適用し,システムの特性を考慮することにより短時間でよい近似解が得られるアルゴリズムを提案してきた.本稿ではその研究結果の一部を紹介する.
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© 2013 日本信頼性学会
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