抄録
本研究の目的は,保育の過程の質を構成する保護者と保育者の関係性の視点から連絡帳の記述に焦点を当て,連絡帳の意義を明らかにすることである。ある保護者の連絡帳の1年間の記述内容を質的に分析した結果,保護者と保育者の記述内容は時間経過に伴い広がりが確認でき,以下の点が考察できた。(1)連絡帳は保護者と保育者の相互理解の進展の記録にもなり得る。(2)保護者と保育者の関係性は保育の過程の質を構成するものである。(3)保育者の保護者認識・発達観の共有が必要である。(4)保育の構造の質の改善の必要性が示唆できる。