抄録
本研究は,保育者は年長児の情動調整をどのように捉え,関わっているのか,また,その保育者の関わりを通して年長児の情動調整はどう育っていったのかを明らかにする。そのために,インタビューを通しての「語り合い」法というアプローチによって,年長児担任のキクノ先生から得られた語りを分析した。その結果,キクノ先生が年長児の情動調整を,「心根を変える」ことだと捉えており,それは,単に,問題解決のために情動を調整するのではなく,問題に対して向かっていこうとする力と,そこで生じる情動を調整しようとする力を培って欲しい,延いては年長児は,その力を発揮できると捉えていることがわかった。