本研究は保護者が連絡帳に育児の悩みを記載した際,保育者はどのように話し合い,支援するのかその連携過程を明らかにすることである。1歳児クラスの一組の親子を対象とした連絡帳記載内容の分析と保育実践の参与観察及び保育者へのインタビューを通して検討を行った。その結果,話し合いが保育室に限らず,休憩室や職員室でも繰り広げられ,また同じクラスだけでなく,主任や園長,他クラスといった多様な保育者との話し合いがされていたことが明らかになった。さらにその親子にとって大切なことは何かを確認し,保育者がそれぞれの立場で親子を支援していくといった,園全体での連携によって子育て支援が展開されていることが見出された。