抄録
本研究では,「見守る」を従来の非介入によって発達を促す特定の「行動」としてではなく,多様な援助と連続的に,子どもの心に共感的に寄り添う「姿勢」として捉える必要性を示し,幼稚園教育要領を解釈の柱とした文献研究を行って「見守る姿勢」という新たな概念を提案することを試みた。その結果,「見守る姿勢」は,「自然な共感性」「共同注視的な関係性」「姿勢としての見守り」の三つの特徴があると捉えられた。さらに,幼稚園5歳児クラスのフィールドワークを通して得られた事例を,この「見守る姿勢」概念を用いて解釈することによって,「見守る姿勢」が実践を新たな角度から捉えることのできる可能性がある概念であることを示した。