抄録
本研究は,集団保育で複数の子どもを保育する状況で,保育者が泣いている2歳児に対する身体行為をどう取っているのかを明らかにすることを目的とした。東京都にある保育園2歳児クラスの保育者2名と子ども8人(平均月齢2歳9ヶ月)を観察した。保育者の身体行為をタイムサンプリング法によって分析した。保育者の身体行為は,位置・手の動き・姿勢,視線について分類された。その結果,保育者は泣いている子に対して,身体接触を使って落ち着かせるような行動をとっていた。また,身体全体を使って,他児にも注意を払っていた。そうした身体行為は,泣いている子の情動調整の支えになるだけではなく,他児の援助にもつながると示唆される。