運動疫学研究
Online ISSN : 2434-2017
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身体活動・運動疫学研究における重要論文20本(2009~2018)
松下 宗洋 鎌田 真光笹井 浩行原田 和弘門間 陽樹井上 茂中田 由夫小熊 祐子
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2022 年 24 巻 1 号 p. 19-33

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抄録

目的:“これは必ず読んでおいたほうが良い”という重要論文を紹介した「身体活動・運動疫学研究における重要論文20本」が2009年に運動疫学研究に掲載されてから約10年が経過した。この間に,身体活動・運動疫学の研究分野では,新たな身体活動測定法や統計解析手法が開発され,研究トピックも変化してきた。そこで,2009年以降に出版された論文から新たに重要論文20本を選び,身体活動・運動疫学研究に携わる研究者に有用な情報を提供することを目的とした。

方法:本研究は,日本運動疫学会プロジェクト研究「身体活動・運動疫学研究における重要文献(第2版)の作成」として行われた。候補文献を募集するために,日本運動疫学会の会員およびプロジェクト研究メンバーから候補文献の推薦を募った。その後,プロジェクト研究メンバーで重要文献選定基準を定め,協議により重要論文20本を決定した。

結果:集まった候補文献は39本であり,そこから20本を選定した。今回の選定基準では,ガイドラインを含めないこととし,20本の重要論文を決定した(観察研究12 本,介入研究5本,システマティックレビュー・メタ解析2本,準実験デザイン1本)。出版年は20112018年であり,このうち日本発の論文は6本であった。

結論:身体活動・運動疫学分野の重要論文20本が幅広く選定された。この重要論文20本は,身体活動・運動疫学研究に携わる研究者や,大学・大学院の授業での利用価値が高いと考えられる。今後も研究方法論や研究トピックは発展的に変化していくことが予想されるため,定期的に重要論文を共有していくことが期待される。

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