抄録
一般消費者向けウェアラブルデバイスおよびスマートフォンは,歩数などの身体活動に関連する指標を客観的に把握する手段として広く普及している。しかし,歩数の妥当性評価研究では方法論のばらつきが大きく,透明性と再現性を担保する標準化手順の整備が求められている。これは,疫学研究における集団レベルの身体活動サーベイランスや介入効果の評価において,測定誤差の解釈や研究間比較に関わる重要な課題である。欧州の共同イニシアチブINTERLIVE®は,系統的レビュー等の知見に基づき,一般消費者向けウェアラブルデバイスおよびスマートフォンの歩数計測機能の妥当性評価に関する専門家声明とチェックリストを提示した(Br J Sports Med. 2021;55(14):780–793)。本稿では,その全文日本語訳を作成し,電子付録に掲載する。訳文は専門翻訳を基に原文と照合して整備し,利用にあたっては原著ライセンス(CC BY 4.0)に従う。本和訳が,研究者,実務者,臨床・保健領域の関係者にとって,妥当性評価研究の理解と結果解釈の一助となることを期待する。