本稿は、2013年度からの2年間(2期)にわたり静岡県南伊豆町において実施された「石廊崎ジャングルパーク跡地利用計画策定ワークショップ」における住民参加による基本構想案、基本計画案策定の経過を通して、空間整備の計画手法としてのワークショップの有効性を示すとともに、住民参加WSを進める上での課題を明らかにすることを目的としている。考察より以下の点が明らかとなった。(1)ワークショップにより、地域における観光の方向性が示された。(2)地元の地区において、今後の展開へもワークショップの手法を取り入れる意識が共有された。(3)ワークショップの実践の中で、町の職員がファシリテーターとしての創造的な力を身につけることにより、行政と市民が協働し創造力が発揮されるまちづくりが実現されると考えられた。