2016 年 15 巻 2 号 p. 93-96
本論文では,まず,よこはまウォーキングポイント事業の大字別参加者割合の分析を行った。その結果,参加者割合の地理的分布は世代により異なるが,性別による差は小さいことが明らかになった。また,女性のほうが男性よりも参加者割合の高い大字が多いことも明らかとなった。次に,大字ごとのリーダー設置施設の近接性を,リーダーから300mのカバー率と定義し,事業参加者割合との関係を分析したところ,両者に関係は見られなかった。これは,参加者に特定の施設への訪問が求められる事業の計画において,一定数の施設の選択肢を与えれば,必ずしも,施設への近接性が参加者割合に影響を与える訳ではないことを示唆している。