都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
商店の凝集性からみた谷地形と都市活動分布の関連について
坂本 哲史吉川 徹三宅 貴之
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2018 年 17 巻 1 号 p. 71-76

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抄録

現在の都市空間においては、時代の変化によって新しい都市がつくられていく一方、その土地本来が持つ個性が薄れている。しかし空間の基礎として存在している地形は、その場所の固有の性格である。 したがって、特に谷のような入り組んだ地形は、人間の都市活動に平坦な地形にはない特有の影響を及ぼす可能性がある。そこで本研究は、東京23区において谷地形の影響を明らかにするために、谷地形と商店が凝集する箇所との対比から最近の商店の谷における分布を分析した。 その結果、谷地形周辺の狭い地域では、商業区域が谷圏域に集まることが示された。 また、谷が狭まる場所と谷が出会う場所には、店舗の凝集をもたらす絞りの作用があるすることが示唆された。

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