都市の良好な景観形成に向けた緑地保全や緑化推進の重要性の認識が高まりから、一部の地方公共団体で緑視率の都市計画での活用が進んでいるが、これまで街路における周辺土地利用と緑視率の関係について総合的に明らかにした研究はみられない。本研究では、都市の街路を対象に、統一された計測方法かつ多様な用途がなされる都市空間での緑視率と周辺土地利用の関係を明らかにし、さらに緑視率の構成要素について詳細に検討を行った。その結果、東京都心における緑視率の向上には緑被率が影響しているが、緑視率の向上には緑被率を大幅に増やすことは有効ではないこと、樹木および植込要素を充実させることで緑視率を高められる可能性が示された。