都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
緑道における構造の多様性が歩行者の心理的回復効果に与える影響
永田 健一郎土屋 一彬大黒 俊哉
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2020 年 18 巻 4 号 p. 322-324

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抄録

自然環境にストレスからの回復を促進する回復的環境としての性格があることは指摘されているが、回復効果の観点から都市の中にどのような自然環境を整備するべきかは十分に明らかになっていない。本研究は、都市の自然環境のひとつである緑道の構造多様性や個人の自然環境への感情的つながりの強さと回復特性の関係性を把握することを目的とした。東京都区部にある構造が多様な緑道と多様でない緑道での現地歩行後の質問表回答を分析した結果、緑道内の構造が多様なほど回復特性を持つ環境であるという仮説が一定程度支持された。他方で、自然環境への感情的つながりの強さと回復特性の評価の間の相関はみられなかった。

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