本研究は、「こどものまち」における子どもの参画の実態を明らかにし、どのようにそれが実現されているのかを考察することを目的としている。「こどものまち」運営者の子どもの参画に向けた取り組みを理解するため、日本全国の「こどものまち」運営者へのアンケート調査を実施、及び働くことを通じた子どもの参画のプロセスを明らかにするため、ミニいちかわでの参与観察調査を実施した。「こどものまち」運営者は、子どもの参画を促進するため、事前準備への子どもの参加や大人の関与の制限等、様々な取り組みを行なっていた。また、子どもの参画のプロセスにおいては、1)子ども自身が目的意識や問題意識を持てること、2)子どもがその目的達成や問題解決に至るために必要な仕組みや方法を理解できていること、3)子どもがコミュニティに対する自分の行動の影響を実感できることの3点が重要であると理解できた。