都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
地方圏の市街化区域農地に対する価値認識の変化と生産緑地指定の拡がり
丹下 誠司坂本 慧介山崎 嵩拓飯田 晶子横張 真
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2021 年 20 巻 2 号 p. 270-276

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抄録

本研究は、地方圏において生産緑地制度が運用されている13の自治体を対象として、市街化区域農地に対する価値認識がいかに変化し、生産緑地指定の拡がりへと繋がって来たかを明らかにした。研究の結果、市街化区域農地における課税負担額の増大が引き金になり、地方圏でも生産緑地指定が拡がり始めたことがわかった。また、そうした経済的要因だけではなく、2015年の都市農業振興基本法の制定を機運として、「防災協力用地」「食農体験の場」など市街化区域農地に新たな役割・価値づけを付与する動きの中で、生産緑地指定が拡がっていることもわかった。

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© (c) 日本都市計画学会
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