本研究は、さいたま市の荒川・鴨川流域を対象とした水害発生時の避難行動シミュレーション動画を用いて、地区内の中学生などに対する学習会を開催しその効果測定を行うこと で、災害弱者(以下、要配慮者と称する)を支援する意識の変化について分析した。その結果、以下のことが明らかになった。 避難行動シミュレーションでは浸水に巻き込まれてしまうシナリオAと、自身が助かるだけでなく避難誘導者として要配慮者の人を助けるというシナリオBを作成することで、災害への備えや早めの避難を促すためのわかりやすい資料を作成することができた。 避難行動シミュレーションを活用した学習会の開催が、住民の防災意識向上に有効であることが明らかになった。