2022 年 21 巻 1 号 p. 20-23
本研究は、被災者の実体験から、避難所環境の改善に寄与する知見を抽出することを目的とし、熊本地震(2016年)発生後の避難所利用の実態と、避難所を利用した目的・理由(利用しなかった理由)、避難所での不満・困ったことについて、被災者に対してアンケート調査を実施した。本調査の結果、公的な避難所以外に、親戚宅や車中など被災生活の拠点となった場があり、避難所の利用目的が多様であること、個人属性・利用目的ごとに避難所に対して不満に感じる内容が異なること等が明らかにされた。