2022 年 21 巻 2 号 p. 218-221
歴史的な町並みが残る地域では、人口減少に伴い空き家や空き地が増加傾向にあり、景観への影響や変化を与える可能性がある。1250年の歴史を有する和歌山市の紀三井寺の地域でも同様に人口減少に伴い空き家や空き地が増加傾向にある。本研究の目的は、紀三井寺地区における空き家や空き地について現地調査とともに地図による変遷から現状を把握することである。結果から、空き家の割合は全国平均よりも高い19.1%であることがわかった。また、これらは名水で知られる名草山周辺の東側に集中して立地していることが明らかになった。