2025 年 23 巻 4 号 p. 572-
本研究では、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)前後の単身世帯の意識と行動を分析した。結果、以下のことが明らかになった:(1)単身世帯は近所づきあいが希薄であり、災害時、情報が届きにくいという課題が予想される(2)臨時情報を知って約50%が「避難場所や避難経路の確認」、「水や食料の備蓄の用意」を行うべきと回答した(3)居住地に緊急地震速報(警報)が発表されたかどうかで、実際に備えを行ったかに差が見られた(4)居住地に緊急地震速報(警報)が発表されたかどうかで、抱く不安が異なる(5)備えを実行する際に金銭や手間、 地震への恐怖の薄れが課題となる