2015 年 12 巻 p. 17-39
ソーシャルメディアの台頭により、マーケティング・コミュニケーションの分野で共感という概念に注目が集まっている。しかしながら、なぜ共感が発生するか、どのようなコミュニケーション効果があるかについては検証が十分でない。そこで本研究では、Facebookページに焦点を当て、「共感によるコミュニケーション効果モデル」を構築して実証分析を行った。また、Facebookページでの情報提供の狙いは企業ブランドイメージの向上にあると仮定し、検証した。知見は以下の通りである。
・Facebookページが楽しく、リラックスでき、退屈なときに活用できる内容であると共感を得やすい。また情報としての価値が認められると共感を得やすい。
・共感が得られると、受容・拡散や信頼・満足にプラスの影響がある。結びつきを強く感じると受容や拡散への意向も高まる。
・Facebookページを見る前より見た後の方が評価が高くなり、多くの項目で企業ブランドイメージが向上した。