抄録
立ち上がり動作は,パフォーマンスの測定や下肢筋力,歩行能力の推定などに用いられることが多い。本研究の目的は,脳卒中片麻痺者15名を対象として,30秒椅子立ち上がりテストと下肢筋力及び歩行能力との関係を明らかにし,本テストの臨床応用について検討することである。その結果,30秒椅子立ち上がりテストと麻痺側膝関節伸展筋力(r=0.61)ならびに,10 m最大歩行(r=-0.91)との間で相関関係を認めた。30秒椅子立ち上がりテストは30秒間に連続して可能な椅子からの立ち上がり回数を測定するもので,臨床においても簡便に実施できる。また,その測定により脳卒中片麻痺者の歩行能力を簡便に評価できる可能性が示唆された。