2010 年 25 巻 1 号 p. 45-48
〔目的〕死腔負荷を用いた簡便な呼吸筋酸素消費量測定法の妥当性を検討すること。〔対象〕心肺機能に異常のない健常成人31名とした。〔方法〕呼気ガス分析器と1000 mlチューブからなる簡便な呼吸筋酸素消費量測定装置を用いて,健常者の横隔膜呼吸と胸式呼吸の呼吸筋酸素消費量を測定し,横隔膜呼吸による呼吸筋酸素消費量の減少が確認できるか検証した。〔結果〕横隔膜呼吸によって,呼吸筋酸素消費量が有意に減少することが確認された。〔結語〕簡便な本測定法が呼吸パターンによる呼吸筋酸素消費量の変化を反映できることが示唆された。