理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
運動不全脊髄損傷者の歩行能力およびADL獲得に対する加齢の影響
古関 一則吉川 憲一前沢 孝之浅川 育世水上 昌文
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キーワード: 脊髄損傷, 年齢, 歩行
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2014 年 29 巻 2 号 p. 265-269

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抄録
〔目的〕運動不全脊髄損傷者において,受傷年齢が屋内・屋外歩行およびADLの獲得に与える影響を明らかにすること.〔対象〕2001年3月~2012年12月までに茨城県立医療大学付属病院に入院した受傷後3カ月以内の運動不全脊髄損傷者87名とした.〔方法〕対象者を年齢別に3群に分類し,退院時の歩行獲得状況,入院時・退院時のFIMの運動合計および認知合計点数を比較した.〔結果〕退院時のFIM運動,FIM認知は共に年齢による主効果が認められた.年代群別歩行獲得状況は,自立歩行獲得については有意差が認められなかったが,屋外歩行獲得については有意差が認められた.〔結語〕受傷年齢は運動不全脊髄損傷者のADL獲得や歩行範囲に影響を及ぼす要因であるといえる.
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© 2014 by the Society of Physical Therapy Science
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