抄録
〔目的〕本研究の目的は,転倒患者の特異的なバランス障害因子を明らかにし,再転倒を防ぐ上で効果的な理学療法介入の確立の一助とすることである.〔対象〕当院に入院している転倒により受傷した整形外科疾患患者13名とした.〔方法〕転棟時と退院時にmini-BESTestとBBSによるバランス能力評価を行い各要素の得点率を比較した.〔結果〕mini-BESTestのすべての項目で退院時に有意な得点率の向上が認められた.バランス要素間では歩行安定性と姿勢反応において他の項目より有意に得点率が低かった.〔結語〕転倒患者は歩行安定性と姿勢反応がバランス障害因子として抽出された.今後はこれらへの効果的な介入方法の確立が必要である.