理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
手すりにもたれて下衣の上げ下げを行う動作の効果
中村 豪志川畑 翔川野 裕也萩原 純一加茂 智彦小川 芳徳
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2016 年 31 巻 2 号 p. 269-273

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抄録

〔目的〕縦手すりにもたれて,一側上肢で下衣を上げ下げする動作の効果を検証することとした.〔対象〕健常な男性10名とした.〔方法〕服の上から「短パン」を装着し,これを上げ下げする動作を測定した.手すりなしと手すりにもたれた姿勢で動作を行い,時間,重心総軌跡長,矩形面積,耳垂の上下移動距離の姿勢による相違点を解析した.〔結果〕手すりにもたれた動作では,手すりなしの動作と比較して,重心総軌跡長,矩形面積,耳垂移動距離の平均が有意に低かった.手すりにもたれた動作では,上げる動作における重心総軌跡長と矩形面積,下げる動作における矩形面積と耳垂移動距離で正の相関がみられた.〔結語〕一側上肢で下衣を上げ下げする動作は,縦手すりに寄りかかることでバランスが向上する.

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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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