抄録
〔目的〕足指踵荷重での立位保持時間が,足指把持筋力に与える影響を明らかにすることとした.〔対象と方法〕対象は健常成人12名の両足部,計24足とした.運動課題は足指・踵荷重起立台の上で10,30,60秒間立位保持をすることとし,それぞれの運動課題前後に足指把持筋力の測定を行った.これらの課題実施の順番はランダムとし,1日以上間隔を空けて実施した.〔結果〕運動課題前後で比較した結果,両足と非利き足の足指把持筋力は,10秒間の課題で有意に増加したが,30,60秒間では有意差は認められなかった.〔結語〕10秒間の足指踵荷重立位は足指把持筋力を即時的に向上させる運動であることが示唆された.