2017 年 32 巻 6 号 p. 787-791
〔目的〕地域在住高齢者の座位反応時間を調査し,その他の運動機能との関連を検討した.〔対象と方法〕65歳以上の高齢者258人(男性86人,女性172人)とした.座位反応時間,5回椅子立ち上がりテスト(SS-5),Timed Up & Go Test(TUG),2 step testを計測し,年齢階級による比較と,各運動機能との相関を調べた.〔結果〕座位反応時間は前期高齢群,後期高齢群,超高齢群の比較では,超高齢群は前期高齢群および後期高齢群よりも有意に遅かった.SS-5,TUG,2 step値は各群間で有意差が確認された.座位反応時間とSS-5,TUG,2 step値それぞれに有意な相関が確認された.〔結語〕座位反応時間は高齢者の反応時間の指標として活用できる可能性が期待できる.