抄録
〔目的〕右頭頂葉に対する経頭蓋直流電流刺激(tDCS)が立位の姿勢調節に与える影響を検討した.〔対象と方法〕右利きの健常若年成人10名.tDCS Cathodal刺激あるいはSham刺激は,右頭頂葉に陰極,左前頭部に陽極を設置し,1.5 mAで15分刺激した.重心動揺検査は,静止立位および頭部回旋立位を開閉眼で測定した.〔結果〕tDCS前後の比較では,静止立位開眼時の総軌跡長が71.4(33.1)cmから79.7(67.4)cmおよびY方向実効値が0.5(0.1)cmから0.7(0.2)cmに増加した.一方,頭部回旋立位では開閉眼の条件で有意差がなかった.〔結語〕右頭頂葉は,立位姿勢調節時の視空間情報処理に寄与することが示唆された.