抄録
〔目的〕脳卒中片麻痺患者に応用する前段階として,健常者を対象に非練習側上肢での運動イメージが脊髄神経機能の興奮性に与える影響を検討した.〔対象と方法〕対象者は健常者14名とした.30%MVCでの左母指対立運動練習後,解剖学的基本肢位で先の運動をイメージさせ,左手よりF波を記録した(練習側条件).またランダムに設定した別日に,左母指対立運動練習後,右手で運動イメージを行い右手からF波を測定した(非練習側条件).〔結果〕練習側条件と非練習側条件ともに安静試行と比較して運動イメージ試行において,F波出現頻度が有意に増大した.しかし,練習側条件と非練習側条件での比較ではF波出現頻度に有意差を認めなかった.〔結語〕非練習側での運動イメージは,練習側での運動イメージと同等の効果が得られると考えられる.