2022 年 37 巻 4 号 p. 405-411
〔目的〕本研究の目的は,漁師における筋骨格系症状の発生状況と関連因子について調査することであった.〔対象と方法〕43名の漁師を対象に,過去12ヵ月での筋骨格系症状の発生の有無および個人因子(年代,性別,身長,体重,喫煙の有無,就業年数および作業時間),作業因子(仕事で行う7項目の動作の自覚的負荷強度および動作時間),心理的因子(人間関係のストレス,仕事の満足度および上司の支援)について質問紙調査を行った.〔結果〕筋骨格系症状の発生は腰(83.7%),手/手首(60.5%),肩(53.5%),の順に多かった.手/手首の筋骨格系症状には,年代,就業年数,作業時間,立つ動作が関連し,肩の症状には人間関係のストレスが関連していた.〔結語〕本研究の結果より,漁師の筋骨格系症状は腰部と上半身に発生が多く,年代,立つ動作の身体的な負荷,作業時間および人間関係が漁師の筋骨格系症状の発生に関連していることが示唆された.