2022 年 37 巻 4 号 p. 419-425
〔目的〕理学療法士のメンタリング行動特性に関する行動指標を作成し,信頼性と妥当性を検証すること.〔対象と方法〕臨床業務に従事し,かつ職員指導経験がある経験年数5年以上の理学療法士を対象に,web形式の無記名アンケートを実施した.探索的因子分析により尺度の信頼性,因子的妥当性を検討後,得られた因子モデルを基に確認的因子分析を行った.〔結果〕有効回答401件を分析した結果,「効果的な教育支援」,「精神的支援」,「専門職のモラル」,「モデル機能」,「キャリア支援」の5因子が抽出され,一定の信頼性,妥当性が確認された.〔結語〕理学療法士の育成過程で,心理的・社会的側面への支援とメンター育成の必要性が示唆された.