1993 年 8 巻 2 号 p. 115-118
今回我々は、健常者を対象にLEMを用いた等尺性体幹伸展筋トルク値(以下トルク値)の測定を行い、性差・腰部屈曲角度(以下角度)の影響、さらに6週間の体幹伸展筋筋力強化訓練を通して、そのトルク値の変化を継時的に検討した。結果は以下の通りである。
(1)女性より男性の方が、また腰部屈曲角度が大きいほどトルク値が大きくなる傾向が認められた。
(2)6週間の訓練終了時、トルク値は有意に増大していた。この時も(1)と同様、屈曲角度が大きいほどトルク値は大きかった。しかし、トルク値の増加率はかなり個人差があり、測定角度との関係は必ずしも明確でなかった。
(3)訓練終了6ヶ月後に再検すると、全ての角度で有意に減少していた。