理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
痴呆性老人の記憶障害に対する外的補助の有効性
大橋 美幸
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キーワード: 痴呆, 記憶, 記憶補助具
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1998 年 13 巻 2 号 p. 61-65

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抄録
記憶障害を補う環境を外的補助と言う。痴呆性老人の記憶障害に対して外的補助の有効性を調査した。対象は老人保健施設の入所者15名,全員女性(平均年齢83.8歳,NMスケール評価点平均32.8点)であった。下記の課題を行わせ,外的補助の利用前後の解答内容の変化をみた。「課題1;物の場所の記憶」に対してラベルを利用し,正答数が有意に向上した。「課題2;工程の記憶」に対してラベルを利用し,正答数が若干,向上した。「課題3;人の名前の記憶」に対してメモを利用し,正答数が有意に向上した。「課題4;予定の記憶」に対してタイマーを使用し,正答数が若干,向上した。「課題5;道すじの記憶」に対してテープ,矢印を利用したが,正答数は向上しなかった。痴呆性老人の記憶障害に対して外的補助を有効に活用する可能性が示唆された。
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