日本臨床外科医学会雑誌
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胆道腺扁平上皮癌の3例
木内 宗三郎宮司 勝小池 正造原 孝志長峰 光宏西田 一己
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1988 年 49 巻 2 号 p. 350-356

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抄録
腺扁平上皮癌は同一癌病巣に腺癌部分と扁平上皮癌部分とが相接し,混在する癌腫であり,胆管及び乳頭部では比較的稀な疾患である.過去20年間に当科で手術をした総胆管癌35例,乳頭部癌10例のうち, 3例の腺扁平上皮癌を経験した.症例(1)は41歳女性で,乳頭部原発の腺扁平上皮癌,手術施行後,局所再発にて9カ月後に死亡した.症例(2)は50歳女性で,下部胆管原発の腺扁平上皮癌,手術後3年1カ月にて骨転移を認め,死亡した.症例(3)は71歳男性で中部胆管原発の腺扁平上皮癌,術後4カ月で肝転移にて死亡した.病理組織学的に3例とも分化型腺癌との混在型であったこと,移行像を認めたことなどにより,組織発生については腺癌細胞の扁平上皮化生が考えられた.また,いずれも膵頭十二指腸切除術を施行し得たにも拘らず,同部位の胆道癌に比べ,予後は不良であった.扁平上皮成分は癌腫の進行に関与し,予後を不良にする因子の1つであると思われる.
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