日本臨床外科医学会雑誌
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腹腔内大量出血をきたした胃平滑筋芽細胞腫の1例
田中 昭吉舘林 欣一郎宮下 洋工藤 明敏長谷川 博康相川 裕之秋山 紀雄山下 吉美
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1992 年 53 巻 8 号 p. 1881-1885

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抄録
胃平滑筋芽細胞腫は現在200数例の報告を認めるが,その中でも腹腔内大量出血を伴った症例は比較的少ない.今回我々は腹腔内大量出血をきたした胃平滑筋芽細胞腫の1例を経験したので報告する.
症例は61歳の男性で,手術の約1年前に当院内科で上部消化管造影,腹部超音波検査,腹部Computed Tomography (以下CT),腹部血管造影等の検査を受け,左胃動脈より栄養される胃粘膜下腫瘍を疑われた.しかし自覚症状が乏しいため患者が手術を希望せず,経過観察していたところ,平成2年6月初め心窩部痛,腹部膨満感を訴え再入院となった.進行する貧血および腹部CTにて腫瘍からの出血と診断し緊急手術を施行した.腹腔内には1,750gの出血を認め,胃角部前壁より胃外へ発育した12×12×4cmの腫瘍を認めた.正常胃壁を含め腫瘍を摘出した.病理組織学的診断は,胃平滑筋芽細胞腫であった.
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